Aerial Space

 Digital[な]空間 ― 移ろいゆく現象世界に歩みをとどめつつ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

Sanskrit

Teach Yourself Sanskrit (Teach Yourself Complete Courses)Teach Yourself Sanskrit (Teach Yourself Complete Courses)
(2006/03/31)
Michael Coulson

商品詳細を見る

 Hodder&Stoughton という出版社の Teach yourself という叢書に、なぜか"Sanskrit" がある。著者は Michael Coulson である。Sanskritは周知のようにインドの古典語である。

 あまりよく知らないので、私がこの本をとりあげるのも不埒な話だが、この本は日本のサンスクリット教科書には余りないようなタイプで、読んでいてい結構面白い。



 amazonの評価も結構高い。菅沼晃氏は『新・サンスクリットの基礎』下の中で「文法体系にとらわれずサンスクリットを読み書きすることを主眼とした独習書」と紹介されている。例えば第4章に'Use of the past participle'と1節を割いて、次のような項目がサラッと出てくる。

 分詞をとりあつかうときに、特に、不変化詞api(…でさえ)が分詞をともなって前接辞的に扱われるという点は、注意を喚起しておきたい。それは譲歩の意味となり、「…だが」という風に訳される(動詞〈定形動詞finite verb〉であろうが、なかろうが、である)。

【例】i.staaha.h api pa.n.dtaa.h na aaacchanti.

 ‘望まれたが、(その)学者たちは来なかった’

 普通の教科書にはあまり出てこない記述の仕方である。同様の記述が見られるのは、Speijer の"Sanskrit Syntax"§363にあり、辻直四郎『サンスクリット文法』p.300が総括的に取り扱っている程度であろう。例えばSpeijerを範にとっている二宮睦雄『サンスクリット語の構文と語法』では触れられていない。逆に言うと、これが必ずしも当てはまらない文例もあり注意を用意する部分でもあるが、文の解釈学の中では古くから知られている事項であり、役にたつ知識でもある。

 またサンスクリットの難しさの1つに、繁雑な連声 sandhi の規則がある。実際にはこれを知らなければ単語さえも把握できないのがサンスクリット文である。この内連声の反舌化の規則について、本書は表にまとめることができるという。

.r -r r s 軟口蓋音<喉音>( k kh g gh ^n ) 唇音( p ph b bh m v ) y h .m <.hは例がない>それに母音の介在は許される nが.nに変化する ただし直後に母音や m y v n <稀に.nでも許されている例がある>が続くとき

 これは明快であり、上記『新・サンスクリットの基礎』上や平岡昇修『サンスクリット トレーニングI』p.33でもテーブル化表記しているのはこの影響によるものであろう。

 一方、手放しで喜べない部分もある。第11章の例文、

Priya.mvade, kasyedam u^siraanulepana.m m.r.naalavanti ca naliniidalaani niiyante.

を、「プリヤンワターよ、誰に繊維までも備えたウシラの軟膏と蓮の葉を持って行かれるのですか?」の英訳を示しているが、これは「葉も茎も根もついたままの蓮」のことで「その好き香りのする根と葉つきの蓮を、誰に持って行かれるのですか?」と訳されるべきところではないのだろうか。インドではお祝いやお見舞いなど、機会あるごとに蓮を持っていく習慣がある。こうした異読?ととれる個所が見られない訳ではない。

 語学に興味のある方はご照覧あれ。

ブログパーツ
関連記事
  1. 2005/11/05(土) 09:32:46|
  2. 書肆探訪
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<< A200を使用する(2):DiMAGE A200日記 | ホーム | RAWを現像する-DiMAGE A200 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://aerialspace.blog33.fc2.com/tb.php/12-511732ff
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

来訪者数


現在の閲覧者数:    無料カウンター

プロフィール

  仁屋番頭

Author:  仁屋番頭


◆ 仁屋商店の番頭
◆ 何を思ったのか、突然デジタルカメラを準備してブログを始める
◆ 移り変わりゆく街の情景、日常の光景を撮しとめたい ⇒ Read More

Camera
Nikon F100
CanonAE-1P, EOS 30D
EOS 5D Mark II
PowerShot G5 X
PowerShot S100
SonyCyber-shot DSC-R1
 
Film Scanner
NikonCOOLSCAN V ED

読んでね!

■■ コメント & TB ■■
気軽にコメントをどうぞ
■■  著  作  権  ■■
このブログの写真/文章の著作権は仁屋番頭に属します。転載することを禁止し、ご利用頂くことはできません。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

LINK


ブログ内検索

アクセスページ(10件まで)

RSSフィード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Twitter...

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。